ヒートシンクについて



ヒートシンクの概要と原理についてご紹介致します。

ヒートシンクについて

ヒートシンクは、放熱器とも呼ばれ、発熱体から周囲へ熱を放出させる部品です。冷却したい発熱体の表面に取り付けて使用し、発熱体の温度を下げることができます。
空冷ヒートシンクでは、放熱効果を向上させるために、表面積を増やすフィンと呼ばれる構造を備えています。
水冷ヒートシンクでは、液体を流すために内部に流路を備えています。
ヒートシンクの材質は、一般的に熱伝導率が高いアルミニウムや銅が使用されています。またヒートシンクは、駆動させるために電源などを必要としません。

空冷ヒートシンク
水冷ヒートシンク

ヒートシンクの原理

発熱体から発生した熱を熱伝導でヒートシンクへ伝え、その熱を熱対流(対流熱伝達)でヒートシンクの表面から空冷ヒートシンクでは周囲の空気へ、水冷ヒートシンクでは内部の液体へ放出させます。また、空冷ヒートシンクでは周囲へ熱輻射(熱放射)でも熱が放出されます。

このような原理から、ヒートシンクは空気中/液体中に放熱する部分の表面積が広い方が、放熱性能は向上します。

自然空冷ヒートシンクでは、自然に発生する熱対流(対流熱伝達)によって熱が放出されます。
ヒートシンクの温度が周囲温度より高くなると、ヒートシンクの周囲の空気が温められて軽くなり、自然に熱対流が発生します。
冷却ファンなどを使用しないため静音性に優れていますが、自然対流のためフィン間隔を狭くすることが難しく放熱性能は限定的となります。

自然空冷ヒートシンクでは、ヒートシンクのフィンの向きが重要であり、ヒートシンクの取り付け方向によって放熱性能が変わります。

強制空冷ヒートシンクでは、冷却ファンを伴って強制的にヒートシンクのフィンに風を送ることで、熱対流が促進されより多くの熱が放出されます。
自然空冷ヒートシンクと比較して放熱性能は大幅に向上します。
自然対流と異なり強制的に対流を発生させるため、フィン間隔を狭くすることができます。

水冷ヒートシンクでは、ポンプ等を伴って強制的にヒートシンク内部の流路に液体を流し、その液体との間で熱対流が発生して液体に伝わることによって熱が放出されます。
強制空冷ヒートシンクと比較して放熱性能は大幅に向上します。

水冷ヒートシンクでは、ヒートシンク内部で温められた液体が出口から放出されます。
液体循環方式では、温められた液体から熱を放出させ液体の温度を下げる機構が必要となります。

アルマイト(陽極酸化処理)

アルマイト処理は、アルミニウム表面に酸化アルミニウム被膜を形成することであり、着色の有り無しで黒アルマイトと白アルマイトがあります。
アルマイト処理を行うことで、アルミニウムの耐食性や硬度、耐摩耗性を向上させることができます。

空冷ヒートシンクでは、アルマイト処理を行うと熱輻射率(熱放射率)が向上しヒートシンクからの熱輻射(熱放射)の量が増え、自然空冷時に放熱性能は向上します。

取扱いメーカーご紹介

REGO ELECTRONICS INC. (達鉅電子)

限られたスペースに合わせたヒートシンクやケースの設計の他、ファンや冷却プレート等と組み合わせたアセンブリ品と提案可能です。

  • 設計からシミュレーション、サンプル作成、評価までワンストップでサポート可能
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